涸沢カールの紅葉時期の混雑を回避する2つの『穴場ルート』を紹介
My camera

こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。

山での紅葉と言ったら、なんといっても涸沢カールですよね。

大混雑するので敬遠される方もいるようですが、僕は平日を狙って、毎年通ってます。

ここでは、僕の経験から提案したい涸沢カールの紅葉時期の混雑を回避する2つの『穴場ルート』を紹介します。


この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~
この記事を書いている人
九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。

2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。

>>詳しいプロフィールはこちら

そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。





このブログを読む前に注意してほしいこと

平日に行かれることをおすすめします

穴場のルートがあるといっても、やはり、紅葉時期の涸沢カールは混みます

週末は、団体さんとのすれ違いなど、想像以上に時間がかかりますので、平日に行かれることをお勧めします

仕事があって休めないって方も、年に一回ぐらいは、しっかり休んで行ってほしいです。

ここではテント泊の方を前提として書いてます

平日でも涸沢ヒュッテ・涸沢小屋は紅葉シーズンは混んでおり、一つの布団で二人っていう事が当然考えられます。

ただ、いくら混んでても、涸沢カールのテン場はテントを張るスペースは必ずありますし、涸沢までならテント装備でも十分登れる高度差なので、テント泊がお勧め。

今回紹介する穴場ルートは、必ずしもテント泊の方を前提としているわけではありませんが、そのつもりで読んでください。

夜は寒いです

9月末から10月初は、初雪直前で、寒いです。昼間は歩いてると汗ばむくらいですが、夜は確実に寒い

涸沢カールのテン場でのテン泊は、湯たんぽを持参することをお勧めします。

防寒具は持参されると思いますが、湯たんぽってシュラフの中にあるのとないのでは天国と地獄の違いがありますよ~

こんな↓湯たんぽなら、かわいくて軽いですもんね。

ファンシー湯たんぽ
created by Rinker

涸沢紅葉の見頃は毎日チェックしてください

紅葉の見頃時期は非常に短く、年によって、時期も週単位で変わります。僕も5回ほど行って、絶好の時期にあたったのは一回程度です。

自分の経験では最近は少し早まってきたような気もしてて、9月末が最盛期って事もありますので、行った方のブログをチェックするなどして、準備しましょう~

紅葉は青空の下で見ましょう

紅葉の最盛期に晴れるとは限りませんが、やはり、紅葉は青空と一緒に見たいですよね。

是非、そのタイミングを計って行ってください。雨の涸沢と晴れの涸沢では感動も変わりますもんね。

次に、僕のおすすめする、”涸沢カールの紅葉時期の混雑を回避する穴場ルート”を、実際の写真も交えて紹介します。

ルートは2つ。

  1. 初心者におすすめの「涸沢カール内の早朝散策ルート」
  2. 中級者におすすめの「パノラマコースを使ったルート」

穴場ルート① 初心者におすすめの「涸沢カール内の早朝散策ルート」

楽しみ方

このルートの楽しみ方はこんな感じです。

  1. 前日に涸沢カールのテン場でテント泊
  2. 朝起きて、朝食、食べながら奥穂高岳のモルゲンロートに見入る
  3. テントをたたむ前に散策開始(この時間なら空いている!!)
  4. 涸沢小屋でモーニングティータイム
  5. コースタイム1時間の散策ルートを2時間ぐらいかけてのんびり紅葉見ながら散策
  6. テン場に戻ってテント撤収
  7. 下山

ルートマップはこんな感じです。

涸沢紅葉のんびり散策ルート
涸沢紅葉のんびり散策ルート

次に、イメージをつかんでいただきたいので、僕の体験記を紹介しますね~同行者は山岳会時代の後輩のエミ隊員です。

「涸沢カール内の早朝散策ルート」体験記

  • 日時:2015年10月2日~3日
  • 天候:晴天
  • 紅葉度:ほぼ真っ赤(ただし、赤味がやや弱い感あり)

 

前日に涸沢カールのテン場でテント泊。夜は外でビールを飲んだこともあり、相当冷えたです(笑)。

朝起きると晴れ!

テン場からみるモルゲンロートに感激!この景色は何回見ても涙が出そうになります。

涸沢カールのモルゲンロート
涸沢カールのモルゲンロート

紅葉の最高の時期ですが、平日なのでテントもさほど多くありません。

涸沢カールのモルゲンロート全景
涸沢カールのモルゲンロート全景

6時40分 散策開始。涸沢小屋の方へ進みます。

涸沢小屋へ進みます
涸沢小屋へ進みます

時間もたっぷりあるので、涸沢小屋のテラスでモーニングティーとしました。

カップがかわいくて癒されますね~

涸沢小屋でのティータイム
涸沢小屋でのティータイム

涸沢小屋のテラスの前から散策コースに入ります(奥穂高のザイデングラードに通じるコースで、この時間帯はガラガラ)。

少し、登ると涸沢のテン場のテントがカラフルに見えますね~。

涸沢カールのテン場を見下ろす
涸沢カールのテン場を見下ろす

ここからは、絶景のオンパレード!コメントは要らないですよね(笑)。

涸沢紅葉の絶景
涸沢紅葉の絶景
紅葉の中を散策
紅葉の中を散策
涸沢小屋からの登りはじめ
涸沢小屋からの登りはじめ

ザイデングラードとの分岐までは緩やかな登りが続きます。分岐になったら左に折れて下ります。分岐点は目立った看板はなかったようでしたので、間違わないようにね

下りに入っても紅葉のオンパレードで、なかなか前に進めませんね~(笑)

涸沢紅葉の絶景
涸沢紅葉の絶景

下っていくと涸沢のテン場になります。

もおすぐテン場へ帰ります
もおすぐテン場へ帰ります

涸沢小屋でのティータイムも含めて、写真撮りながらのノンビリ2時間の散策で、観光に来ているような気分になり、超癒されましたよ。

次に、”中級者におすすめのパノラマコースを使ったルート”を紹介します。

チャットでご相談。山キャン情報室では、「○○な情報も知りたい」など、読者様のご質問やご相談に、お答えしています。

穴場ルート② 中級者におすすめの「パノラマコースを使ったルート」

このルートはこんな方におすすめです。

  • 涸沢カールのテン場には何度か行っているので、必ずしも涸沢で泊まらなくてもいい方
  • 一日で奥穂高までは登るパワーがないけど、絶景ポイントに行ってみたい方
  • 空荷で楽したい方(特に、僕みたいなオジサンね(笑))

楽しみ方とルートマップ

このルートの楽しみ方はこんな感じです。

  1. 前日に徳沢園のキャンプ場で一泊。
  2. 日の出前に徳沢園出発し、一般コースで涸沢カールまで登山
  3. 涸沢ヒュッテでおでん&コーヒーでくつろぐ
  4. パノラマコースを使って下山(メジャーなルートではないので空いている!!)
  5. 屏風の耳から屏風の頭まで登って、絶景を楽しむ
  6. その後、ひたすらパノラマコースを下山
  7. 徳沢園のテン場まで戻って、翌日に帰宅

ルートマップはこんな感じ。

パノラマルート全体
パノラマルート全体

パノラマコースは残雪時は危険な箇所ありますが、紅葉の時期は雪は残っていないと思いますが、行く際にはヒュッテの方に確認したほうが良いと思います

ただ、下図の②のトラバース道がやや荒れ気味になっており、トラロープで確保されており、高度感はありませんが、滑落しないように慎重に歩いてください

パノラマルートのチェックポイント
パノラマルートのチェックポイント

①のポイントは、現場でNHKの取材班と遭遇して聞いたのですが、紅葉の涸沢はここからの景色が一番だそうです。確かに、うなずける部分がありました。

次に、イメージをつかんでもらうために、僕の体験記を紹介します。またまた、同行者は”エミ隊員”です。

「パノラマコースを使ったルート」体験記

  • 日時:2016年9月28~30日
  • 天候:上高地入りする車の中は台風直撃で土砂降りでしたが、当日は晴れでした
  • 紅葉度:黄色主体(2016年は全国的に紅葉の見頃がなかった)

 

自宅を出て、エミ隊員と高速を飛ばしている時は、台風直撃で大荒れでしたが、台風一過を信じて上高地入り。

徳沢園についたころは、雨もやみ、晴れ間が出てきました。根性できた甲斐がありましたぁ(笑)

テントを張ってノンビリコーヒータイム。

徳澤園キャンプ場
徳沢園キャンプ場

当日は早起きして、出発です。エミ隊員、早くて追いつきません!

徳澤園を出発~
徳沢園を出発~

9時過ぎに涸沢到着!紅葉度は想像した通りイマイチでしたが、何度来てもここはいいところですなぁ~

おでんとコーヒーでパノラマコースに向けて、腹ごしらえ。

涸沢ヒュッテのおでん
涸沢ヒュッテのおでん

涸沢ヒュッテのテラスでNHK取材班に撮影されるなどハプニングありましたが、パノラマコースを目指して出発!

パノラマコースの入り口
パノラマコースの入り口

初心者の方が間違って入らないように、”パノラマコースは起伏が激しく滑りやすい岩場が続き、事故が多発する難路です。岩稜登はん経験のある方の通行をお願いします”っていう看板あります。

僕たちが歩いている時も途中で引き返している方もおられたので、慎重に検討お願いしますね。

ただ、ルートマップ①までは危険な箇所はありません

パノラマコース入り口の看板
パノラマコース入り口の看板

パノラマコースを登り始めると涸沢の全景が見えてきますよ~

パノラマコース登りはじめ
パノラマコース登りはじめ

ルートマップ①の絶景ポイントまできました。

NHK取材班と涸沢紅葉
NHK取材班と涸沢紅葉

NHK取材班がここでも撮影していて、涸沢紅葉はここが一番だと言ってました。確かに絶景ですね~

NHK取材班と涸沢紅葉
NHK取材班と涸沢紅葉

ルートマップ②のトラバース道に入ってきました。

高度感はありませんが、道が荒れていて、頼りないトラロープが張られているだけ。確かに、残雪期はやばそうな道ですね~

パノラマコースのトラバース道
パノラマコースのトラバース道

エミ隊員は楽しそうに登ってますが、亀はひいひいです(笑)

パノラマコースの登り
パノラマコースの登り

トラバース道から急登に入って、それを登りきると屏風の耳の稜線に~

屏風の耳の手前
屏風の耳の手前

ここからは槍ヶ岳も見えて、紅葉もきれいでした。

屏風の耳からの槍ヶ岳
屏風の耳からの槍ヶ岳

屏風の耳から屏風の頭まで、またまた急登~

空荷なので楽でしたが、テン泊装備持っていたら相当しんどいかもです。

屏風の頭に到着しました。涸沢ヒュッテと涸沢小屋が豆粒のように見えて奥穂・涸沢岳がバ~~ンっと!

屏風の頭からの絶景
屏風の頭からの絶景

屏風の頭の頂上は3畳くらいの狭いところで、コワ~~イ感じでしたが、高いところ好きなエミ隊員は崖によじ登ってピースしてます(笑)。

屏風の頭でのエミ隊員
屏風の頭でのエミ隊員

亀太郎は動画を撮っていたら、ビビッて、コケたです(笑)。

屏風の頭を後にして下ります。真っ逆さまって感じですね~

屏風の頭を下ります
屏風の頭を下ります

屏風の耳からはひたすら下るのみ。道はちゃんとありますが、結構、荒れてました~

パノラマコースを下る
パノラマコースを下る

もうすぐ梓川だぁ~

パノラマコースを下る
パノラマコースを下る

新村橋のつり橋を渡ったら徳沢園まで10分ぐらいです。

新村橋を渡ると徳澤園だぁ
新村橋を渡ると徳澤園だぁ

徳澤ロッジのお風呂で汗を流して、ご飯食べてテントでもぉ一泊して帰りましたぁ~

以上、体験記を記載しました。

最後に、あまり知られていない穴場スポットを紹介しますね。

穴場スポット

徳沢ロッジのお風呂とラウンジ

徳沢園の横にある徳沢ロッジ最高です。

お風呂も借りれるし、ラウンジがホテルですよ~。村営とは思えない豪華さです。

徳沢園でキャンプされる方は是非っ!ただ、この感覚を味わうとテン泊したくなくなりますけど。

徳澤ロッジラウンジ
徳澤ロッジラウンジ

徳沢園の岩魚定食

徳沢園はソフトクリームや野沢菜チャーハンが超有名ですが、テント泊の時に食べた岩魚定食も超おいしかったですよ(2023年8月時点ではテント泊の方への提供はNGとなっています)。

岩魚定食1600円也
岩魚定食1600円也
徳沢園テント泊時の晩御飯情報(2023年8月時点)

  • テント泊時の晩御飯提供は既に中止されていました(テイクアウトもこの時期なし)
  • ただし徳沢ロッジではカレーや牛丼のテイクアウトはありました(17時まで予約、18時に受け取り、空いていたらラウンジで食べるのもOK)

涸沢ヒュッテのコーヒー

涸沢ヒュッテの定番は”おでんと生ビール”ですが、紅葉時期の寒い中でのコーヒーも美味しいっすよ。

涸沢ヒュッテでのコーヒータイム
涸沢ヒュッテでのコーヒータイム

ラブラブなおさるさん見物

梓川沿いを歩いていたら、おさるさん軍団とよく遭遇しますよね。時々ラブラブなおさるさんもいたりして、ほっこりします。

ただ、目を合わせると威嚇してくるので、絶対目を合わせないようにしましょう~

おさるさん
ラブラブなおさるさん

まとめ

以上、涸沢カールの紅葉時期の混雑を回避する2つの『穴場ルート』を紹介しましたが、いかがでしたか?

穴場といえども、なんといっても、有名な涸沢カールの紅葉ですので、場合によっては混雑することも考えられますので、事前によく情報を仕入れてくださいね。