こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
登山のテント泊って、大自然との一体感が最高ですよね。でも、テント泊初めての方とかは、テントをどうやって張るんだろう?って悩んでいませんか?
ここでは、ペグが打てない場所や石がある場所で登山テントをペグなしでスピーディに固定するノウハウを紹介します。
ベテランさんには当然かもしれませんが、知っておくと便利なノウハウも書いてますので、読んでみて下さい。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
登山テントのペグとは?
まず簡単に、登山テントのペグについて、簡単に紹介しますね。
登山では自分の足で運ぶ必要がありますので、オートキャンプ用のペグとはサイズ・重さとも大きく違います。
これ↓は、僕の持っている、ペグを比較したもの。
サイズも大きく違いますが、重さがオートキャンプ用と比べると1/20~1/10と軽く、ガイロープも含めて185gとスマホ一台分。
ペグ単体で比較しても、こんな感じで1/10程度。
でも、登山でテントを固定する際にペグは不要な場合が多いです。
次に、何故、登山テントにはペグは不要な場合が多いのかその理由を紹介しますね。
ペグが打てない場所や石がある場合は『ペグなしで固定』する場合が多い
その理由は山には『石』が豊富にあるから。
さらに、代用として『石』を使うわけではなく、『石』の方がペグより優れているとも言える。
なぜ『石』の方がいいのか、理由を3つ紹介しますね。
理由 ❶楽ちん
山にはオートキャンプで使うハンマーまでは持って行かないですよね。
ペグ打ちには、ハンマーの代用として『石』を使う事になりますが、これが結構めんどくさい。
それよりも、『ペグの代わりに石で固定』した方が楽ちんです。
理由❷ 地面が硬いテント場では、ペグより『石』の方がしっかり固定できる
上の写真のように、テント場によっては、地面が硬くてペグが刺さりにくいことも多々あります。
無理やりペグを打ち込んでも、ペグが曲がったり、強風で負荷がかかると抜けたりすることも。
こんな場所では、『ペグの代わりに石で固定』する方が安全。
理由❸ 涸沢カールのテン場のように、ペグが打てない場所もある
また、そもそもペグが使えないテント場もあります。
その代表格が涸沢カールのテント場ですが、こんな場所では『石』が唯一の固定手段に。
実は、殆どの登山者がペグを使っていません
いろいろと理由を説明しましたが、そんなこともあり、実は殆どの登山者がペグを使っていません。
上の写真は北アルプスで有名な三俣山荘テント場ですが、ペグを使っているう人は殆どいません。
テントを張るためには手ごろな石が必要となりますが、こんな↓感じで、石はゴロゴロあります(笑)。
次に、登山テントをペグなしでスピーディに固定する3つのノウハウを紹介しますね。
登山テントをペグなしでスピーディに固定する3つのノウハウ
ノウハウ❶ 事前にガイロープで 輪 を作っておく【重要】
オートキャンプではテントを張るのも楽しみの一つですが、登山で疲れ果てている時に、ガイロープをテントに取り付けたりするはしんどい。
なので、僕は最初からテントにガイロープで輪を作って取り付けています。
こうやっておくと、石を輪の中に入れるだけで張ることが可能で、強風の中でも楽ちん。
輪は比較的大きな石でも通せるように大きめに作っておくことがポイント。
ガイロープは山屋さんで売ってますが、こんな↓感じで通販もされているので、まとめ買いしておくと便利です。
ノウハウ❷ 小さい石をダブルで使うと効率的
近くに手ごろな大きさの石が無い時は、大きい石を運ぶって大変ですよね。
そんな時は、やや小さめの石をダブルで使うと、しっかり固定できます。
ダブルといわず、たくさんの小さい石で補強して、ピラミッドを作ることも効果的
ノウハウ❸ 前室用の石は手ごろな大きさを選ぶ
出入りする前室の石は、こんな↓理由で、大きすぎず小さすぎずって感じで、慎重に選んだ方がよいと思います。
- ファスナーを閉めたり開けたりする時は、ややテンションを落としたい
- 雨の日に前室で調理する際は、空間を広くしたいので、しっかりテンションを張りたい
- 寝る時もテントがバタバタしないように、しっかりテンションを張りたい
この選定を間違えると、夜中に、軽すぎる場合はテントがバタバタ、重すぎる場合はファスナーが開けにくかったり、大変です。
注意:とはいっても、ペグは必ず持って行きましょう
以上、『登山でペグは石で固定する』と説明しましたが、ペグは必ず持って行ってください。
その主な理由は二つあります。
理由❶ 石の使用禁止のテント場もあります
狭いテン場では、少しでもたくさんテントを張れるようにするため『石の使用禁止』の場合があります。
事前に山小屋のHPなどでしっかりチェックしておいてください。
例1)南アルプス 鳳凰小屋テント場
鳳凰小屋のテント場は、・・・・、石は使用出来ません。ペグの持参をお願いいたします。
引用元: 鳳凰小屋 HP
詳細は鳳凰小屋のテント場は水も美味しく快適だが、混雑する場合もありテント設営に注意必要【2024年情報追加】で紹介していますので、是非読んでみて下さい。
例2)北アルプス 種池山荘テント場
- 張り綱等は必ずペグを使用してください。混んでいるときはできるだけ間を詰めて張ってください。
引用元: 種池山荘 HP
理由❷ ペグを”いかり”にして、固定した方がいい場合もある
ペグは打ち込むだけのものではなく、”いかり”代わりに使えます。
例えば、涸沢カールのテント場で、使えそうな岩の割れ目を見つけたら、ペグとガイロープで”いかり”を作ってみて下さい。
石を移動させるよりも、簡単にテントを固定できます。
まとめ
以上、ペグが打てない場所や石がある場所で登山テントをペグなしでスピーディに固定するノウハウを紹介しましたが、いかがでしたか?
『たかが石』、でも『されど石』って感じですよね。