こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
山でポテトチップスの袋をザックから取り出したらパンパンに膨らむって、経験したことありませんか?
ここでは、登山でポテトチップスが膨らむのは、なぜなのか考え、その原理をフリーズドライに応用してみたので紹介します。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
ポテトチップスってどれくらい膨らむの?
ポテトチップスって、どれくらい山頂でどれくらい膨らむのか、自分の写真をまさぐってみたけど、ありませんでした。
なので、アメブロのブロ友のバヤシさんが西穂高の独標で試した記事をご紹介させていただきます。
昨日、4ヶ月のブランクを空けて久し振りに山を歩いた。4ヶ月前の山行も近場の高尾山だ。ある程度高い山に登るのはいつ以来だか。帰りは超絶絶賛大渋滞にハマり自宅に着…
バヤシさんからは紹介の承諾もらってます。
こんな感じで膨らみます。
Before(自宅)
After(西尾独標)
皆さんも、今度、山に登る時は、山頂でポテトチップス実験やってみてください。
楽しそうですよね~
次に、登山でポテトチップスが膨らむ原理について、物理の法則から解説します。
ポテトチップスが膨らむ原理
なぜ、パンパンになるのか?
みなさんご存じの通り、山では気圧が下がるからですよね~
それを、物理の法則で解説してみます。
標高が高くなるとどれくらい気圧が下がるのか?
大体ですが、標高が3000mまで高くなると1気圧から0.7気圧まで下がります。
グラフで表すとこんな感じです。
標高3000mではポテトチップスの袋はどんな感じになってるの?
平地で作られたポテトチップスの袋の中は1気圧なので、ポテトチップスの袋を丸としたら標高3000mではこんな関係になってます。
ポテトチップスの袋にかかる力は、なんと100㎏以上
ちょこっと難しいですが1気圧とは1平方センチメータ当たり1㎏の力が作用しています。
なので、標高3000mではポテトチップスの袋には中側から1平方センチメータ当たり(1-0.7)=0.3㎏の力が作用することになります。
仮にポテトチップスの袋全体の表面積が400平方センチだとすると、0.3×400=120kg!
なんと、標高3000mでは袋の中から120kgの力で空気が出たいって言ってることになります。
ポテトチップス一つでこれだけ語るブログは少ないでしょうね~(単なる、アホですけど)
って、馬鹿な解説をしましたが、それをもとにした『登山でフリーズドライが膨らむ問題を解消する超簡単なアイデア』について紹介します。
『登山でフリーズドライが膨らむ問題』を解消するアイデア
僕は、長期テント泊登山ではフリーズドライをたくさんセットにして持って行きます。
山でパンパンに膨れ上がっててザックから一度取り出すと、ザックに戻らなくて大変なことってありませんか?
それを解消するアイデアです。
準備するもの
たったの二つです。
- マチ針 1本
- セロテープ
ザックへパッキングする前に行うこと
手順は、
- マチ針で穴をフリーズドライの袋に穴開ける
- 開けた穴をセロテープでシールする
- ②の作業の時に、後からセロテープをはがせるように折り返しをつけておく
図解するとこんな感じです。
山頂に到着してザックを開けた際にすること
手順は、
- ザックからフリーズドライを取り出す
- セロテープをはがす→シューっと空気が抜けます
- はがしたセロテープを元に戻してシールすれば完了
この手順で、何度か長期縦走の時にやりましたが、『パンパン問題』は完全に解消しました。
まとめ
以上、登山でポテトチップスが膨らむのは、なぜなのか考え、その原理をフリーズドライに応用してみたので紹介しましたが、いかがでしたか?
ポテトチップスだと笑えますが、フリーズドライも山の現場では笑えないほど膨れ上がっちゃうので、長期縦走でフリーズドライをたくさん持参される方は、解消方法を実践してみればよいかと思います。