こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
上高地の玄関口で有名な釜トンネル。
冬季は車両通行止めなので、上高地スノーハイクや穂高連峰の雪山に挑戦される方は、歩いて通らないといけないですよね。
そんな釜トンネルにはいろんな都市伝説がっ!
ここでは冬季に釜トンネルを歩くと『釜トンネル小僧』が出るらしいので紹介しますね。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
釜トンネルの歴史
現在の釜トンネルは二代目で、一代目は世間では『釜トンネル旧道』(もしくは『旧釜トンネル』)と呼ばれています。
まずは、釜トンネル旧道(旧釜トンネル)から紹介します。
旧釜トンネル(1933年~2005年7月2日)
旧釜トンネルは大正末期から工事が行われ1933年に完成(全長約520m)。
すべて手掘りで、岩肌むき出しの狭く曲がりくねった暗いトンネル。
その後、舗装や補強などの改良工事が何度もされましたが、幅員は4.3mしかなく、さらに最大16.5%の勾配のある難所も。
僕も過去マイカーで走りましたが、マジ凄まじかったぁ~
さらに、トンネルは片側交互通行なので入り口付近の信号は大渋滞。なので車から降りて待った記憶が(;^_^A
現在の釜トンネル(2005年7月2日~現在)
そんな不便さを解消するために、現在の釜トンネルが新設されました(全長1310m)。
勾配は旧釜トンネルよりも緩やかですが、それでも最大勾配は10.9%と厳し い。
完全2車線の近代的なトンネルですが、上高地の自然環境を保全するために特別な許可を与えられた車(バスやタクシーなど)しか通行できません。
ただ、横に歩道があるので、自転車で通っている強者もいるようです。
冬季は閉鎖されますが、上高地スノーハイクや雪山に入山する人はこんな↓感じで真っ暗なトンネル内を歩くことに。
2つの釜トンネルは隣り合わせ
そんな新旧釜トンネルの位置関係はこんな↓感じで、ほぼ並行して通ってます。
特に入り口は仲良く並んでます↓。
現在、使われていない旧釜トンネルの入り口は、鉄格子の扉で閉鎖。
そんな旧釜トンネルには悲惨な歴史があり、次に紹介します。
旧釜トンネルには悲惨な事故がっ
トンネル工事中の事故多発
旧釜トンネルは前述したようにすべて手掘りですが、断崖絶壁のV字峡谷の梓川に沿って掘られたこともあり、難工事だったそう。
工事は某半島の人達の強制労働で掘り進められ、事故が多発し、多くの方が亡くなられたそうです。
なんと、工事で事故死した作業員の人達が大勢埋まってるという噂がっ。
雪山遭難者の安置場所に
釜トンネルは穂高連峰の雪山登山の玄関口にもなることもあり、とんでもないエピソードがっ!
なんと、昭和初期までは雪山で遭難して凍死した登山者の死体を収容した際トンネル内に一時保管してたそうな^^;
その後、春から夏の間に一時保管した死体を市側に移送してたらしい。
冬季のトンネル内は天然の冷凍庫だとも思いますが、ちょっと信じられないような事実ですね〜
そんな悲惨な歴史のある釜トンネルならではの怪談話があるんです。
次に、僕が山岳ガイドさんから聞いた怪談話を紹介しますね。
ガイドさんから聞いた『釜トンネル小僧』の怪談
2016年2月、山友の山ガールから誘われて(用心棒として?)、山岳ガイドさん付きの上高地スノーハイクに行くことに。
平日だったこともあり、ガイドさん1名に僕たち4名の貸切でした。
いざっ、上高地へ
前日に松本入りしていたので、駅までガイドさんが迎えに来てくれ釜トンネルまで直行。
真っ暗なトンネルの中で、ガイドさんが語りだした
最初は天井灯が点いてましたが、すぐ真っ暗に。
ヘッドライトの光を頼りに、5人でワイワイ談笑しながら歩いていると、中腹ぐらいでガイドさんが語り出した。
ここで歩きながらある歌を歌うと出るらしい(^^;;
ある歌とは、雪小僧の歌『おおさむこさむ。。』
歌詞はこれね↓。
ガイドさん曰く
トンネル工事で亡くなった人が多数生き埋めになってて、その子供が出るそうな。
その正体は釜トンネル小僧
ザックに乗っててザックが重たくなるとか
そういえば、スノーシューを入れたザックが重いような^^;
恐怖が最高潮に達した頃に謎の扉が
みんなでお互いのザックに釜トンネル小僧が乗っていないか確認しながら歩いていると。。。。
突然、謎の扉が現れたぁ〜
こんな扉ね。
ガイドさん曰く。
この地点は旧釜トンネルと通じているところで、避難扉らしい。
これは↓、旧釜トンネル側から見たところ(写真はお借りしました。)
そこで、ガイドさん曰く。
この付近が一番出るそうな^^;
きゃぁ〜〜
謎の赤い光が写り込む
目には見えないけど、もしかしたら写真に写るかもって、パシャリと取ってみると。。。
謎の赤い光が写り込んで。。
でも、トンネル出たらすっかり忘れちゃいました(笑)
きゃぁきゃぁ言いながら釜トンネルを出ると一面の銀世界。
素晴らしい上高地の景色ですっかり忘れちゃいました(^^;;
でも、改めて雪小僧の歌を聞くと、その時の恐怖が蘇ってくるようです〜
みなさんも、ここ↓をクリックして恐怖体験してみませんか?
『釜トンネル』にまつわる小説
そんな雪小僧ですが、新田次郎の小説『雪のチングルマ』でも登場しているそうです。
あらすじはこんな↓感じ。
- 湯谷信一は大学山岳部の冬山合宿で、飯田ら先輩5人と上高地から横尾に向かっていた。途中雪小僧の歌を歌ったことから湯谷は雪小僧に跡をつけられると脅され、釜トンネルを1人で歩かされた。
- トンネルで女性の単独行者と一緒になったが、女性はトンネルを抜けてこなかった。そのまま横尾に向かったが天候が悪化してきた。
- 雪洞に泊まった夜、湯谷が眠れなくて外に出ると、雪崩が襲ってきた。大声で先輩達を起こして逃げたが、助かったのは湯谷だけだった。
- 雪小僧はいたのか、女はどこへ行ったのか、ノイローゼ気味の湯谷は、遭難者捜索中にデブリの隙間から落ち、結局死んでしまった。
この小説では、子供ではなく、女性が出たみたいですね〜
他にも色々な噂があり、次に紹介しますね。
旧釜トンネルではこんな怖い話も
怖い話1 旧釜トンネルのバスの運転手さん(1)
- カーブの時に手彫りの岩の壁がライトに照らされて、ミラーや窓ガラス越に死んだ遭難者の顔が浮かび上がった
怖い話2 旧釜トンネルのバスの運転手さん (2)
- 入山者がいて人を乗せているときはいいんですけど、夕方から暗くなって登山者を迎えに行くときなどは勿論、誰も乗客はいません。
- そんな時にガクン、ガタンと大揺れに揺れるバスの中で、人はいないはずなのに座席のシートから幽霊が数人乗っていたとか、死人の顔が座席から覗いていたとか、バックミラー越しに悲しそうな死人の顔が覗いた
怖い話3 他にも続々と。。。
- トンネル内でいるはずのないアルピニストが後をついてきたとか・・
- トンネルの中ですれ違いざま幽霊が体の中をつき抜けていったとか・・
- グループの人数を確認すると必ず1人増えているとか・・
まとめ
以上、冬季に釜トンネルを歩くと『釜トンネル小僧』が出るらしいので紹介しましたがいかがでしたか?
釜トンネルを通っている時に、『おおさむこさむ。。』って歌ってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。