K2の死亡率26.7%はエベレストの7倍!難易度が高い理由は?
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こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。

標高が世界第二位のK2。

山好きの人なら、名前は誰でも知っていると思いますが、K2の死亡率は26.7%とエベレストの7倍と難易度は高いんです。

ここでは、なぜK2の難易度が高いのか紹介します。


この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~
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九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。

2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。

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そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。





K2の死亡率は26.8%とエベレストの7倍

K2に登る
出典:japaneseClass.jp

K2(ケーツー)は、パキスタンの最高峰でカラコルム山脈の最高峰で、標高は8,611mで、エベレストに次ぐ世界第2位の高さ

奥地にあることもあり19世紀末まで名前さえなかったような秘境の山です。

2012年でK2の登頂に成功した人数はわずか306名。その時点のエベレスト登頂者数は5656人なので、エベレストに比べて17分の1程度の人数

さらに、K2の死亡率は26.7%で、登山した人の4人に1人は命を落としています。

それに対し、世界最高峰のエベレストの死亡率は3.9%とK2はエベレストの7倍!

その難易度から、「非情の山」と呼ばれたそうですが、なぜ難易度が高いのか、次にその理由を紹介します。

8000m級14座の死亡率

  • エベレスト(8,848m) 3.9%
  • K2(8,611m) 26.7%
  • カンチェンジュンガ(8,586m) 14.1%
  • ローツェ(8,516m) 2.8%
  • マカルー(8,485m) 8.6チョ・オユー(8,188m) 1.4%
  • ダウラギリ(8,167m) 15.4%
  • マナスル(8,163m) 9.8%
  • ナンガ・パルバット(8,126m) 22.3%
  • アンナプルナ(8,091m) 38.2%
  • ガッシャーブルムI峰(8,080m) 8.7%
  • ブロード・ピーク(8,051m) 5.2%
  • ガッシャーブルムⅡ峰(8,034m) 2.3%
  • シシャパンマ(8,027m) 8.3%

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K2の難易度がエベレストより高い理由

K2は中国側(北側)からアプローチするのは困難なため、ほとんどの登山者はパキスタン側からアプローチ。

登頂の難しさでは世界最高峰のエベレスト(標高8848m)よりもはるかに上で、世界一登ることが難しい山とも言われ、その理由は以下の3点。

  1. アプローチの困難さ
  2. 気象条件
  3. 急峻な山容による雪崩、滑落の危険性

その理由を掘り下げてみると、こんな感じです。

①アプローチの困難さ

K2まで歩く
出典:西遊旅行HP

K2へのアプローチは氷河を1週間ほどかけて歩く必要あり。

それも単なる氷河ではなく、氷河の氷・雪・岩が混ざり合った氷河なので高度な技術が必要で、すべての装備を持ち歩き、途中でテントを張らなければならない

そのため、K2登頂まではは多くの日数が必要となり、短くても3ヶ月は必要。

それに対し、エベレストベースキャンプへのアプローチは、ハイキングがしやすい未舗装の道路。

それに加え、シェルパはすべての装備を揃えており、途中で喫茶店やお土産屋にも入れるような感じ^^;

これだけでも、K2はエベレストより難易度は高くなる。

②気象条件

5~9月が雨季に当たり、9月中旬ごろから翌年の4月まで強い風が吹き徐々に厳しい寒さに変わります。

標高7000メートルより上では風の強さが時速60キロメートルに達することも珍しくなく、最低気温はマイナス50度を下回ることも。

そのため、8000メートル級の山で冬季登頂が成功していない山は2021年まではK2だけでした

速報(2021/1/17):冬季未踏のK2ついに陥落

現地時間2021年1月16日、ネパールの登山隊10人が未踏峰の冬季登頂に初成功という報道が世界中に流れました。

  • 登頂した登山家が「とても特別な瞬間だ。共同作業やチームワーク、前向きな姿勢が可能性の限界を引き上げた」とTwitterで報告。
  • 頂上の10メートル下から、登頂者全員でネパール国歌を歌いながら登頂
  • 10人同時とはすごく、ネパールチームの総合力が結集したようです。
  • 酸素ボンベは一部を除いて使用
  • 一方で、スペインの登山家が登頂後ベースキャンプに戻る際に滑落事故で亡くなったそうです。

③急峻な山容による雪崩、滑落の危険性

エベレストは1953年の初登頂以降、多くの人々がノウハウを蓄積して道を切り開いてきました。

なので、ルートは非常にわかりやすくレイアウトされており、本当に難しい箇所はヒラリーステップやクンブ氷瀑などわずか。さらに、シェルパと呼ばれる経験豊かなガイドを付けることもできます。

一方、K2は挑戦者が少ないため、ルートがうまくレイアウトされておらず、一般的なルートでさえ、エベレストのバリエーションルートに匹敵するといわれています。

現在では、比較的安全と言われるルートも確保され、ガイドツアーもあるようです。


3つの理由を改めて考えてみても、「非情の山」ともいわれる伝説級の難易度がよくわかります。

なお、K2の初登頂は映画化もされており、K2を初登頂したのは誰?「K2 初登頂の真実」として映画にもなった登頂の歴史を振り返ってみたで書いてますので、良かったらどうぞ。

まとめ

以上、K2の死亡率26.7%はエベレストの7倍と難易度が高い理由を紹介しましたが、いかがでしたか?

K2の難易度を知れば知るほど、人はなぜ山に登るんだろう、って思えてきます。山に登る目的は人により異なるかとも思いますが、皆さんも、一度、自問自答してみたらよいかもしれません。

読んでいただきありがとうございます。