登山好きの人なら、
「ココヘリ付けていたら、遭難しても発見されやすい」
「でも、入会しないといけないんだって」
とか、ココヘリの噂を一度は聞いたことがあるんではないでしょうか?
ここでは、デメリットはないのか?ココヘリの評判を「クチコミ」を元に徹底調査しましたので紹介します。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
ココヘリとは?
上の円グラフはは平成29年の山岳遭難に関する警察庁の統計ですが、道迷いと滑落だけで40%。
疲労や転倒による滑落などあると思うと、半分以上は道迷いと滑落と考えて良いと思います。
そんな時に活躍するのがココヘリ。
ひとことで言うと「遭難した時に、ヘリコプターさん、ココにいるよ!」って知らせる「会員制捜索ヘリサービス」。
気になる価格は、入会金を除けば、1日あたり15円とリーズナブルな設定。
- 年会費:5500円
- 入会金:3300円
リーズナブルとはいえ最初に1万円近く必要なのはデメリットの一つかもしれません
”入会手続き”から”救助”までの手順の詳細はココヘリの使い方を『会員登録』から『救助される』まで手順を追って紹介に書いてますので、併せて読んでいただければ嬉しいです。
次に、お待ちかねの「クチコミ」調査結果を僕の感想と共に紹介します。
まずは、肯定的な評判から。
肯定的な評判
クチコミ1「ココヘリによる救助実績がすごい」
2019年7月時点の捜索事案の件数は22件(直近1年間)で、そのうち解決事案は21件。発信機を携帯していれば、ほとんど100%発見してもらえる。・・・・2016年にサービスを開始したココヘリの会員数は、現在2万人を超えました。
引用元: yamahack.com
発見率ほぼ100%とはすごいですよね。
「僕は低山しか登らないので要らない」って思っている方、それは大きな間違いです。
実は、道迷いは百名山のようなメジャーな山よりも、日帰りの低山の方が圧倒的に多いですよ。
低山は、メジャーな山と違って
- 道が不明確
- 林業のための作業道の分岐
- 地元の人のキノコ採りの踏み跡
- 紛らわしい作業用のピンクテープ
っと、迷う要素が満載。
近くだから、日帰りだから、って安心はできません。僕も近くの標高数百mの低山で何度か迷いかけたことあります。
クチコミ2「単独行のソロ登山者には必須」
ぼくは夏も冬もほぼ単独行のソロ登山です。
滑落して死亡してもたまたま見かけた人がいなければどこにいるかも誰もわからない状態になります・・・・遭難して死亡して発見され無かった場合、死亡した自分には関係ないですが、家族親戚などに迷惑がかかります。
これがぼくがココヘリに入会した理由です。
引用元: zetuenlife.com
遭難者は発見されない場合、行方不明扱いとなり、残された家族は「7年間」死亡保険が受け取れないなどの経済的負担がかかります。
家族のことを考えると、迷う余地などないかもしれません。
特に単独行では滑落した後のリスクが高いです。
滑落は難易度が高い山だけではなく低山でも多く発生しています。
特に人の少ない山に一人で入山していると、滑落による遭難のリスクは倍増。
僕は、一人でテントを担いで人の少ない時期にのんびり歩くタイプですが、「ここ↓で滑落したら。。。」とか、考えちゃいます。
クチコミ3「72時間の壁にはココヘリ必須」
「72時間の壁」への強い味方、それがココヘリ!遭難しても、生きて家族の元に帰るためには「72時間の壁」に阻まれないようにしなければいけません。そのために重要なのが、遭難捜索・救助において一番時間を要する「捜索」の時間を短くすること。遭難したら、できるだけ早く発見してもらうことが大切。
引用元: yamahack.com
遭難捜索において、生死を分けるライン、”72時間の壁”。
事故発生から72時間を超えると、生存率が極端に下がることからこの名がつけられました。捜索も事故発生から72時間を超えると打ち切られることが多いようです。
特に、迷ったかな?と思ってからの行動が最も重要で、ココヘリがあったら、むやみに下り続ける心理にはならないと思います。
迷ったかも?と思った登山者は、日没が迫ると、早く下山したい、せっかく下りた道を登る気になれない。
なので、下へ下へどんどん下り、結局、滝や崖に阻まれ滑落してしまう傾向がある。
下のリンクは鈴鹿セブンマウンテンに藤原岳での「山ブロガー」yーheyさんの遭難記録。 とても詳細に遭難時の気持ちなど書かれておりすごく参考になると思います。
いつも当ブログを読んでいただきありがとうございます。 アウトドアライフクリエイターのy-heyです。 このたび、登山で人生初の“遭難”を経験しました ...
クチコミ4「雪山登山で義務化しているところもあり」
お願いとご注意。
川場スキー場より雪山登山(バックカントリースキー・スノーボードを含む)を楽しまれる皆さまへ。 必ず川場スキー場専用の「登山届け」をご提出ください。 さらに「ココへリ」の装着を義務化いたします。引用元: 群馬県:川場スキー場HP
ココヘリを義務化している山もあるとは驚き。
車の「自動ブレーキ装着の義務化」と同じように、ココヘリも将来は義務化されるかもしれません。
雪山では、天気の急変による視界不良が、道迷いの最大の要因で、そんな時にココヘリがあれば心強いと思います。
高山の稜線歩きでの平らな”ガレ場”のガスとか雪山のホワイトアウト!
僕も鈴鹿山脈の御池岳頂上で冬にホワイトアウトの経験ありますが、本当に数m先が見えなくなるんですよね。
晴天時はこんな↓感じで別世界の様に美しいですが、こんな所でホワイトアウトしたらアウト。
ココヘリあれば、ホワイトアウトが収まるまで雪洞を掘ってビバークし、そのまま救出を待つことができます。
クチコミ5「ココヘリつけている人も多く見かける」
山でココヘリの発信機を見かけることが増えてきましたし、読者からのコメントでも、ココヘリに興味を持っている人が増えてきているように感じます。
引用元: yamahack.com
以上、クチコミを調べると肯定的な意見がほとんど。
ただ、否定的な意見とまでは言えないですが、警鐘もあり、次に説明しますね。
否定的な評判(デメリットはないのか?)
クチコミ1「入会者増えてるとはいえ、まだ登山者全体から見ると少ない」
現在の会員数は約2万人。登山人口(年に3回以上登山をする人)が約300万人くらいと言われているので、まだ1%にも満たない状態です。
引用元: yamahack.com
これは、時間が解決してくれると思うので、デメリットとはいえない
クチコミ2「窪地・水の中・体の下はつながりにくい」
窪地になってしまうとつながりにくくなってしまうのです。また、水分もなかなか通してくれないので、カラダでも遮られてしまいますので注意。探してもらうためには、カラダのなるべく外につけてください。
引用元: airisu745.info
遭難時は意識があるとは限らないので、専用のホルダーにココヘリをつけてザックの外側にしっかり固定しておくべきでしょうね。
正しい使い方をしないと効果がなくなるのはデメリットといえるかもしれません
以上、「クチコミ」の一部を紹介しましたが、使い方を間違えなければ、力強いお守りになることが分かりました。
まとめ
以上、ココヘリの評判について本当に遭難・道迷いのお守りになるのか「クチコミ」を調査しましたが、いかがでしたか?
あえてデメリットを探そうとしましたが、それ以上にメリットの方が多いようです。
あるブログでは「山岳保険」「登山届」「ココヘリ」で登山新三種の神器とも書かれています。
特に、僕のように、単独のソロ登山の方にとってはココヘリは大きなお守りになると思います。