富士山に初めて登った人は誰なのか、歴史をひも解くと、5人の伝説の人物がいた!
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こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。

日本の最高峰、富士山(3776m)。

世界文化遺産にも指定され、登山者は年間約25万人(コロナ禍の2021年でも約7万9千人)。

現在は夏山だと比較的気軽に登れる山ですが、そんな富士山に初めて登った人は誰なのか、疑問が湧いてきませんか?

ここでは、歴史をひも解いてみると5人の伝説の人物が存在していたので、紹介します。


この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~
この記事を書いている人
九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。

2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。

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そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。





富士山に初めて登った伝説の人物は5人

そもそも、富士山は麓から拝む対象。

そんな、富士山に人はいつ頃から登りはじめたのだろうか? さらに最初に富士山に登ったのは誰なのか?

そんな、疑問が湧いて、調べてみるとビックリで、いろんな伝説がありました。

年代別に整理してみると、伝説の主はこんな↓5人。

  1. 聖徳太子(598年頃)
  2. 役小角(699年頃)
  3. 都良香 (850年頃)
  4. 末代上人(1132年頃)
  5. 角行(1563年頃)

 )内は登頂した西暦。ただし、諸説ありアバウトな数字です。

信じがたい伝説もありますが、次にその調査結果を一つづつひも解いてみます。

伝説❶ 聖徳太子(598年)

馬に乗り富士山に登った(@_@;)

聖徳太子
出典:nihon.com

旧一万円札でも有名な聖徳太子。

そんな聖徳太子の一生を記述した「聖徳太子伝暦」の中に、「二十七歳の聖徳太子が、甲斐の黒馬に乗って富士山を飛び越え信濃に至った」という一節があるそうです。

その様子は、こんな↓「聖徳太子絵伝」にも描かれている。

聖徳太子絵伝
出典:かなた♪富士山研究所 HP

確かに、馬に乗って富士山を飛び越えようとしてます。

凄いっす!!

信じるかどうかは個人の問題ですが、皆さんはいかがですか?

伝説❷ 役小角(699年)

空を飛んで富士山に登った(@_@;)

役小角
出典:Wikipedia

役小角と書いて「えんのおづぬ」と読み、呪術者だったとのこと。

役小角も初めて富士山に登ったという伝承が残されている人物のひとり。

書物「日本現報善悪霊異記」にこんな記載が。

  • 西暦699年、役小角は伊豆大島へ流刑される
  • そんな役小角は、夜になると海の上を歩いたり空を飛んだりして富士山へ行き修業
  • 朝には伊豆大島へ戻っていった

って感じですが、役小角は『山岳修験道の開祖』といわれているので、超人的な能力を持っていたのかも。

役小角に関する本は、こんな↓感じでたくさんありますので、興味があればどうぞ。

役小角に関する本
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伝説❸ 都良香(850年)

真意不明(;^_^A

都良香
出典:Wikipedia

都良香と書いて「みやこのよしか」と読み、平安時代の官人。

奈良時代・平安時代は、噴火が相次いでおり、富士登山に関する記録は残っていませんが、都良香が記した、『富士山記』(ふじさんのき)に興味をそそる記述が。

それは、実際に富士山に登らないと分からないような富士山頂のリアルな記述があり、観念的な創作とは思えないということ。

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伝説❹ 末代上人(1132年)

大本命の「富士上人」

末代上人
出典:富士宮市 HP

末代上人と書いて、「まつだいしょうにん」と読み、修験者。

末代上人は、1132年に初めて富士山に登り、その後、数百回富士山に登り、山頂に寺を建て「富士上人」と呼ばれたと伝えられています。

その後、現在の富士宮口登山道が開かれ、一般の信者も富士山に登るようになったそう。

史実として富士山に登ったことが明らかなのは末代上人だ、という説を唱える学者が多数いるそうです。

伝説❺ 角行(1563年)

人穴で千日間の苦行(@_@;)

角行
出典:フジレキシ HP

角行と書いて「かくぎょう」と読み、富士講の開祖。

江戸時代になると、江戸の庶民を中心に「富士講」が栄えたが、その始祖と言われるのが角行。

「富士講」は富士山に登ることを目標とした団体で、お金を出し合い、選ばれたメンバーが代表して毎年登山し、そのご利益をメンバーで分かち合ったそう

調べてみると、1563年頃から富士山で修行を始めたとの記述あり。

そんな角行ですが、お告げを受け富士山麓の人穴の中で角材の上に爪立ちして千日間の苦行を実践したそうです。

1000日間とは3年間!凄すぎる!

「富士講」についてはこんな↓本で詳しく書いてます。

冨士講に関する本
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5つの伝説をふまえた個人的見解

伝説❶❷の「馬で駆け上がった」、「空を飛んだ」というのは、ちょっと非現実的。

伝説❸は、やや真意不明な所もふまえ、個人的な結論はこんな感じ。

僕の結論:

  • 富士山に初めて登った人:「末代上人」1132年(鎌倉時代に入る直前)!

諸説あるので、あくまで個人的な見解として捉えてもらえれば幸いです。

でも、聖徳太子が馬に乗って駆け上がったという伝説も、夢があっていいですよね~

女性で初めて富士山に登った人

富士山は女人禁制の山だったこともあり、女性初の登頂は1832年。

高山たつという女性が、こんな↓風にチョンマゲで男装して登頂したそうです。

高山たつ
出典:unknownjapanesegroove.net

わざわざ髷を結って男装までして、閉山後に吹雪の中登ったらしい。

その後、1872年に女人禁制が解かれたそうです。

まとめ

以上、富士山に初めて登った人は誰なのか、歴史をひも解いて、5人の伝説の人物を紹介しましたが、いかがでしたか?

結局、個人的な見解までしか出すことができませんでしたが、夢のある話など面白かったです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。