登山で高山病に”なりやすい人”と”なりにくい人”の特徴とは?
My camera & いらすとや

こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。

登山で高山病。僕自身はかかったことないですが、同行者が辛い思いをしている場面は何度も。

そもそも高山病って、”なりやすい人””なりにくい人”っているんだろうか?

そんな疑問から、登山で高山病に”なりやすい人”と”なりにくい人”の特徴を調査したので紹介します。


この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~
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九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。

2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。

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そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。





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注意
出典:いらすとや

高山病は、空気が薄くなることに伴い、体内で使える酸素が少なくなって低酸素状態に体が順応できずに発症するもの。

実際、2,500m地点では、症状の大小はあれ、4人に1は症状が出るとも

なので、今から紹介する”なりやすい人”や”なりにくい人”は、あくまで目安程度と捉えて読んでいただければ幸いです。

登山で高山病に”なりやすい人”の特徴

特徴1:生まれつき

生まれつきの体質
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調査してみると、高山病のかかりやすさは生まれつき、とのこと。

どうしようもない調査結果ですが、個人差が大きく、遺伝など生まれつきの体質が深く関係しているらしく、一度でも高山病になった経験のある人は、再びかかるリスクは高いそうです。

慣れることもなく、トレーニングによって改善されることもないそう^^;

特徴2:子供や高齢者はなりやすい

子供や高齢者
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子供は高山病の症状(倦怠感や食欲不振など)を上手く表現することができないので、高山病にかかりやすい。

また、高齢者も肺活量の減少や動脈硬化も進んでいることもあるため、登山自体の負担で高山病にかかりやすいとのこと。

なので、生まれつきとはいえ、子供や高齢者は特に注意が必要。

特徴3:慢性鼻炎や風邪気味など体調不良の人もなりやすい

慢性鼻炎
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慢性鼻炎の人など鼻の粘膜が腫れている場合も「耳抜き(鼓膜内の気圧調整)」がうまくできないため、高山病になりやすいらしい。

同様に、風邪気味で登山をした場合もなりやすいとのことですが、そもそも風邪気味で登山すること自体がNG。

次に、高山病に”なりにくい人”の特徴を紹介します。

登山で高山病に”なりにくい人”の特徴

特徴1:生まれつき

生まれつきの体質
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高山病に”なりやすい人”が生まれつきということは、”なりにくい人”も生まれつきってこと。

でも、安心しないでください。

その日のコンディション・気候など、さまざまな要因でかかる可能性はあります。

特徴2:高山病に対して意識の高い人

”高山病になりにくい人”の最大の特徴は、高山病に対して意識が高くしっかり対策をしているってこと(次章で紹介)。

対策すれば100%ならないともいえませんが、そのリスクは減らすことができる。

特徴3:若くて健康なら大丈夫とも言えない

『僕は若いので大丈夫』とは思わないでください

以前、木曽駒ヶ岳にロープウエイを使わないロングトレイルで現役の若い警察官と登った時のこと。

頂上に着いてテントを張った途端に高山病でノックダウン。

その時は、数時間寝てなんとか持ち直しましたが、相当心配した記憶があります。

筋肉隆々のマッチョマンでもかかるんです^^;

以上、登山で高山病に”なりやすい人”と”なりにくい人”の特徴を紹介しましたが、なりにくくする対策はこれ↓。

  1. 前日はしっかり睡眠をとる
  2. 車やロープウエイを使った場合は『高度順応』
  3. 登山中のこまめな水分補給
  4. 息は、しっかり吐いて、ゆっくり吸う
  5. 会話できるスピードで歩く
  6. アルコールは控えめに

次に、その対策を一つづつ説明します。

チャットでご相談。山キャン情報室では、「○○な情報も知りたい」など、読者様のご質問やご相談に、お答えしています。

登山で高山病になりにくくするには

対策1:前日はしっかり睡眠をとる

前日はしっかり睡眠をとる
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高山病はその日の体調でなりやすい場合があり、前日はしっかりと睡眠をとることが重要

高山病は酸欠から来るものなので寝不足に近い症状となり、寝不足だと悪化するような状態になるそう。

先ほど、紹介した高山病になった現役警察官も、夜勤のまま登山に参加していたことが祟ったようです。

なので、登山前日にしっかりと睡眠が取れるように、仕事の調整をして臨むことが大事。

対策2:車やロープウエイを使った場合は『高度順応』必須

ロープウエイ
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先ほど紹介した木曽駒ヶ岳は千畳敷までロープウエイで行けますが、ロープウエイを降りるとそこは2300mの世界。

そのまんま、頂上まで登るということは厳禁。

少なくとも、30分〜1時間はその場にとどまり、ゆっくり散策するなどして体を『高度順応』させてください。

さらに、歌を歌うなどすればもっといいそうです。

対策3:登山中のこまめな水分補給

登山中のこまめな水分補給
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水分補給がなぜ高山病に効くの?と疑問に思われるかもしれません。

簡単にいうと、水分が不足すると血液がドロドロになって流れが悪くなり、血液が運搬している酸素が脳へ届きにくくなる。それが高山病につながるって訳。

飲んだ水分はすぐに血液中に吸収されるので、酸素缶から酸素を吸うより効果的だそう。

また、一度に大量の水を飲んでも効果は薄いので、こまめな水分補給が重要。

対策4:息は、しっかり吐いて、ゆっくり吸う

息はしっかり吐いてしっかり吸う
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初心者にありがちなのが『ハァハァ、ゼェゼェ』。これ絶対NG。

ただでさえ酸素が薄い環境なので、しっかりと深い呼吸を行わないと酸素不足になり、高山病につながる

そのやり方はこんな↓感じ。

  1. まずは、口から息をしっかり吐く(ゆっくりとストローから息を吐くように唇を丸めて)
  2. その後、鼻で息をゆっくり吸う(胸が膨らむのを意識しながらゆっくり)

これを普段から心がけてみるといいです。

それでも酸素不足かなって思ったらこんな↓アイテムもあります。

携帯 酸素ボンベ
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対策5:会話できるスピードで歩く

会話できるスピードで歩く
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対策4の呼吸法を実践するには、走っちゃダメ。

そもそも、オーバーペースで歩くと疲れるだけで、高山病までなったら目も当てられない

じゃ、どんなペースがいいのか?

最もわかりやすい方法は「会話ができる程度のペース」。

対策6:アルコールは控えめに

アルコールは控えめに
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アルコールを摂取した場合、脱水などによって高山病を悪化させてしまう可能性があるため、登山前日は控えるようにしましょう

例えば、標高5895mのキリマンジャロのツアー登山では高山病の観点からアルコール禁止です。

前日だけじゃなく、高所でのアルコールも控えるのが無難

頂上でのテント泊のビールは欠かせませんので(笑)、飲むとしても少量にとどめておいたほうがいい

高山病かなって思ったら勇気ある撤退

迷わず下山する
出典:いらすとや

もし、高山病かなって思った時の最善策は『高度を下げる』こと。

昔、息子と富士山に登った時、9合目でダウン。

高山病かもって思いと登頂を断念して下山したのですが、5合目ぐらいで息子はすっかり良くなりました。

辛い思いをしてさらに悪化することを考えると、勇気ある撤退が最良だと思います。

まとめ

以上、登山で高山病に”なりやすい人”と”なりにくい人”の特徴とその対策を紹介しましたが、いかがでしたか?

『僕は大丈夫だ』って思ってる方も、かからないように対策して登ってください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。