こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
秋山登山に行くと、地面にコロコロ転がっている『どんぐり』。
そんな『どんぐり』って鉢植えで、簡単に育てることができるって知ってますか?
ここでは、山で拾ってきた『どんぐり』を鉢植えして楽しむ技を紹介します。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
どんぐりを鉢植えで育てようと思ったきっかけ
まずは、僕がどんぐりを育てようと思ったきっかけを紹介しますね。
8年ほど前の、12月初に三重県の大台ヶ原に山友と登った時の事。
12月初という事もあり、いろんなどんぐりが転がっていたので、こんな↓感じで写真を撮っていました。
赤く色づいたどんぐりもあるなぁ~って、思っていると、その中にこんな↓『ヘンテコどんぐり』が。
ん?
どんぐりの頭から、なんとヒゲが(@_@;)。
サザエさんのお父さんの『波平』じゃん。へぇ~~、どんぐりってこんな感じで芽を出すんだなぁ~
こんな『波平どんぐり』との出会いが、自宅のマンションで育ててみようと決意するきっかけになりました。
どんぐりを鉢植えで育てるポイント
育てるポイントという程でもありませんが、僕のやった手順で紹介しますね。
❶ドングリ拾い
どんぐりって本当に鉢植えで育つんだろうか?という疑問がふつふつと湧いてきた。
まぁ、悩む前に実験してみようという事で、自宅マンション前の公園のどんぐりを拾ってきました。
❷優秀などんぐりを選別【最重要】
鉢植えする前には重要な儀式があります。
それは、どんぐりを水の中に入れて優秀などんぐりを選別すること。
- 浮くどんぐり:中身が空なのでNG
- 沈むどんぐり:中身が詰まっていてOK
❸植木鉢をセット
植木鉢の一番下にスポンジを敷いて小石をばらまくだけ。
これで、土を入れても植木鉢の水はけをよくします。
入れる土は、ホームセンターでも売っているこんな↓腐葉土がいいかと。
❹種まき
まず、土の表面にどんぐりを間隔とって置きます。
位置が決まったら、指で穴を掘って数cm程度埋めてやってください。
その後、毎日水やりして、じっと待つだけ。
❺芽が出始める【種まきから2か月】
種まきから2か月ほどたつと、上の写真の様な芽が出てきます。
- 個体差あり出るものと出ないものあり
- 最初は埋めていても、水やりしていたら地表に出てきますが、気にせずそのまま放置
- 室内より室外においておく方が、後々、育ちやすい(僕の経験では甘やかしすぎてはいけないようです)
❻成長していくどんぐり【種まきから3か月】
種まきから約3か月後に、ここまで成長しました。
おおよそ育て方が分かったので、今度は本格的に山のどんぐりで楽しんでみようと決意。
次に、その楽しみ方を紹介しますね。
山で拾ってきた『どんぐり』を鉢植えして楽しむ技
登山でみつけた『どんぐり』を鉢植えして楽しむ技は、『どんぐり相撲』。
ではでは、どんぐり相撲ってどんなものなのか、順を追って説明しますね。
❶いろんな山で『どんぐり狩り』
まずは、いろんな山に登り、種類の違うどんぐりを収集します。
時期はどんぐりが落ちてくる秋。
拾ってきたどんぐりが混ざらないように、山別に仕分けして『しこ名』を付けておくといいです。
❷山別にどんぐりを鉢植え
少し、小さめの植木鉢を買い込み、山別に鉢植えします。
植木鉢には『しこ名』を書いておきましょう。
しこ名の例:本宮山で見つけたどんぐり→ほんぐうやま
❸自然に任せて育てましょう
鉢植えした後は、そのまんま放置(水やりだけは忘れないように)。
冬場の積雪に耐えるどんぐり
夏場の日差しに耐えるどんぐり
夏場はすだれで日陰を作ってあげましょう。
特に、我が家のベランダは日影がないので大変でした。
❹成長してきたドングリ【鉢植えから8か月】
鉢植えから8か月も経つと、結構大きくなります。
❺サバイバル競争始まる【鉢植えから1年】
芽が出て最初の秋。常緑樹と落葉樹の違いが分かり始める。
元気のないどんぐりも続出してきて、厳しいサバイバル競争になりそうです。
❺サバイバル競争に打ち勝ったどんぐりを植え替え【鉢植えから2年】
鉢植えから2年経過してサバイバル競争に勝ち残ったどんぐり。
2年も経つと鉢が手狭になったので、大きな鉢に同居させることに。
新居はこんな↓直径25cmの鉢。
ここで、重大なミス。
植え替える際に、どこの山から収集してきたどんぐりなのかわからなくなった(笑)
❻サバイバル競争に打ち勝った3本のどんぐり【鉢植えから7年】
上の写真は、現在のどんぐり(鉢植えから7年)。
その間、脱落するどんぐりも続出し、結局3本のどんぐりがサバイバル競争に打ち勝ちました。
自然の木なので、手も加えず自由に成長させたこともあり、密林状態に(笑)。
なお、我が家のベランダは風が強い事もあるのか、横に広がり現在は幅80cmまで成長してます。
結局、7力士の中でサバイバル競争に打ち勝ったのは3力士となりました。
web草花図鑑で葉っぱの形から推定すると、どんぐり力士はこんな木の出身の様です。
①横綱『コナラ』(落葉樹)
②大関『アラカシ』(常緑樹)
③関脇『シラカシ』(常緑樹、『ウバメカシ』かも)
なお、最初に鉢植えした公園のどんぐりにサプライズがありましたので、次に紹介します。
こんなサプライズも
最初に鉢植えした公園のどんぐりも60cmの背丈に成長
種類は街の生垣でよく見かける『ウバメガシ』のようです。
支柱をつけて栽培してましたが、縦60cmの大木(?)まで成長しています(笑)。
鉢植えから5年目の秋にドングリの実が出てきた
そんなウバメガシに、鉢植えして5年目の秋にサプライズがありました。
なんと、どんぐりが育ってました。
こんなサプライズが5年目に起きるとはビックリで、どんぐりの鉢植えって楽しいですよ。
それ以来、熊さんが食べに来ないように注意してます(笑)。
まとめ
以上、山で拾ってきた『どんぐり』を鉢植えして楽しむ技を紹介しましたが、いかがでしたか?
登山で何気なく見かけるどんぐりですが、こんな楽しみ方もあるんだと、参考になればうれしいです。
どんぐりを育てる際には、植物画家スーさんには多大なアドバイスをいただきました。ありがとうございました。