こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
クマより怖いスズメバチ。
登山でスズメバチに刺されないためには”寄せ付けない”ことが一番。
ここでは、登山でスズメバチを”寄せ付けない”5つの対策と”もしも”の時の応急処置を紹介します。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
登山でスズメバチを”寄せ付けない”5つの対策
6つの対策とはこれ↓。
- 登山道を踏み外さない、むやみに木々をつかまない【最重要】
- 明るい色の服を着て、肌の露出を防ぐ
- 匂いの強い整髪料や香水などはつけない
- 遭遇しても手で振り払ったりしない
- スズメバチの危険な時期に山に行かない
何故、有効なのか理由など詳細を一つづつ紹介します。
対策1:登山道を踏み外さない、むやみに木々をつかまない【最重要】
一番狂暴なオオスズメバチは地面に巣を作ります(地蜂とも呼ばれるクロスズメバチも同様)。
詳細は登山ではクマより怖いといわれているスズメバチの危険な時期はいつ?で紹介しています
しかし、人の往来が多い踏み固められた登山道には巣を作らないので、
- 登山道を踏み外さなければ、巣を刺激する可能性は低い
- 木の根っこに巣を作ることもあるので、むやみに手で木をつかむ事も禁物
っという事です。
最も重要なことは、不用意にスズメバチの巣に近づいて刺激しないこと
巣に対して、10m以内で要注意、3m以内の場合はかなり危険という文献もありました。
対策2:明るい色の服を着て、肌の露出を防ぐ
スズメバチは巣の近くで動く黒い物体に敏感に反応するようです。
なので、白や黄色など彩度が高めの色がおすすめ(彩度が低いとハチには黒に見えるのでNG)。
さらに、帽子をかぶる、首にタオルを巻くなど、できるだけ肌の露出を少なくしておくことも重要。
攻撃されない一番いい色は白で、白いタオルを一つは持って登山する事もいいようです
諸説ある様ですが、こんな↓感じです。
- ハチの天敵のクマが黒いから「黒を狙う」
- 人間の目など、黒っぽい弱点を攻撃しようとして「黒を狙う」
対策3:匂いの強い整髪料や香水などはつけない
門番のハチは巣の周りに敵が近づくと、『警報フェロモン』を毒針から噴射して仲間のハチに危険を知らせているそうです。
そんな『警報フェロモン』に似た甘い匂い成分が含まれるものを登山者がもっていると、ハチが反応してしまい攻撃してくることがある。
なので、匂いの強い香水や化粧品、整髪料などは使わない方が安全という事。
なお、『警報フェロモン』がまき散らされると、付近の登山者が一斉に刺されてしまうこともあるそうです(怖いぃ~)
対策4:遭遇しても手で振り払ったりしない
オオスズメバチは、巣に近づいた者に対して羽音を立ててホバリングし、カチカチと顎を鳴らす威嚇行動をとることも。
ただ、威嚇なしでいきなり攻撃してくることもあるらしいので、始末に悪いですよね。
そんな時に、絶対やってはいけないことは手で振り払う事。
やるべき事は、ゆっくり後ずさりをして静かにその場から離れること。
距離を置いて周囲を飛び回っている状態なら、山行を中止して引き返すのが一番(勇気ある撤退)。
下山時ならば、遠回りしてでも、う回路した方が無難です。
- 木になったつもりで一切の体の動きを止めて、近づいたスズメバチの警戒心を取り除く方法
- 刺されても動かなければ、本格的な攻撃にはならないそう
- 仙人の領域ですね(;^_^A
対策5:スズメバチの危険な時期に山に行かない
絶対スズメバチに会いたくないって方は、スズメバチの危険な時期に山に行かない事が一番かも。
危険な時期は9月~11月初旬ですので、紅葉狩りは諦めるしかないかもです。
危険な時期については登山ではクマより怖いといわれているスズメバチの危険な時期はいつ?で詳細に紹介しています。
それでも、襲われたら姿勢を低くして逃げる
複数のスズメバチによる攻撃が始まったら全力で走って逃げるが一番。
走る間は両腕を振り回し、少しでも刺される回数を減らす努力をするのが良いとされています。
巣から100m以上離れると、もう追ってはこないそうです。
当然ですが、来た道を戻らないように!
”もしも”スズメバチに刺された時の応急処置
刺される部位は、
- 手:20%
- 腕:20%
- 顔:20%
- 髪の毛の生える頭部:10%
という事ですので、頭部以外なら応急処置は一人でも可能。
まずは巣から100m以上離れた場所まで移動して、以下の手順で応急処置してください。
- 毒抜き
- 水で洗浄
- 軟膏の塗布
次にその手順を一つづつ紹介しますね。
応急処置1:毒抜き
まず最初に行ないたいのは、ポイズンリムーバーでの毒抜き(刺されて10分以内が目安)。
毒抜きすれば腫れや痛みは明らかに少ないとの事ですので、まだ持っていないって方はここ↓を参照ください。
刺された部位を爪で左右から圧迫し毒を絞り出すことも有効
- 顔面の場合でも鏡があれば可能
- 髪の毛の生えた頭部でも可能
応急処置2:水で洗浄
ハチの毒は水溶性なので毒が薄められるそうです。
毒抜きした後に、ペットボトルや沢の水で数分間洗い流すと効果的。
- ペットボトルのキャップに穴を空けたものを事前準備
- ペットボトルの先端を穴を開けたものに交換すれば、勢いよく水が出て効果的
応急処置3:軟膏の塗布
最後に炎症を抑える効果がある抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗ると完璧。
刺されてすぐに塗り込むのは毒を拡散させることになってしまうので毒抜きと洗浄の後に、腫れが出てきたら塗るのがポイント。
- 刺された直後の30秒~数分以内に、蕁麻疹・呼吸困難・めまいや意識障害などの症状が現れたら、アナフィラキシーショックの可能性あり
- その際は、仰向けの姿勢で足を高くして、救助要請が必須
まとめ
以上、登山でスズメバチを”寄せ付けない”5つの対策と”もしも”の時の応急処置を紹介しましたが、いかがでしたか?
スズメバチに出会わないことが一番ですが、”もしも”の時の事前準備もして、登山を楽しみたいものですね~
最後まで読んでいただきありがとうございます。