
こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
春になると鈴鹿山脈の竜ヶ岳の山頂に「白い羊」が出現するって噂、知ってますか?
その正体は「シロヤシロ」。
ここでは、そんな竜ヶ岳(鈴鹿)の白い羊について、おすすめの登山ルートや当たり年も併せて紹介します。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
竜ヶ岳(鈴鹿)の白い羊の正体「シロヤシオ」ってどんな花?
シロヤシロってどんな花?

シロヤシオ(漢字で書くと、”白八汐”)は山地に生息するツツジ科ツツジ属。ブナ帯に生育し、時に直径数十cmの大木となるそうです。
岩の多い個所に生息する落葉低木で、登山の楽しみの一つとしても人気の花。
東北から近畿・四国の太平洋側に広く分布しています。
花弁はこんな↓感じで5枚。

葉っぱはこんな↓感じで、特徴的ですよね。

枝先に5枚の葉が輪生状に付くことから、別名ゴヨウツツジ(五葉躑躅)とも呼ばれるそうです。
シロヤシオの花言葉は「上品」
白く清々しいシロヤシオの花言葉は「上品」。
華美になることなく、岩山などという場所で凛として咲く姿を思うと「上品」という言葉も納得でき、「白い色」というところも、何に染まることもなく穢れもないというイメージ。
この花は、敬宮愛子内親王のお印としても有名で、那須の御用邸には沢山のシロヤシオが群生しているそうです。
シロヤシロの咲く時期

咲く時期は、桜の時期を過ぎた5~6月ですが、桜と同じで期間は非常に短いんです。
シロヤシロで有名な山

シロヤシロの花は葉の影に咲く上に、白いので遠くからは目立ちませんが、多数の木が群生している場合には、その下に入って観賞すると楽しい。
そんなシロヤシロを見ようとたくさんの登山者が訪れる山は、こんな↓感じ。
- 丹沢
- 檜洞丸
- 三峰山
- 檜洞丸
- 竜ヶ岳
- 那須高原
- 大台ケ原
- 日光 高山
- 御在所岳
- 赤城山
東海地区では竜ヶ岳の他に御在所岳もきれいです。
その中で、竜ヶ岳では、何年かに一回、一気に咲き乱れるので、その姿が”白い羊”の群れに見えることになるんですよね(詳細は後から)。
次に、そんな白い羊の群れを見る登山コースを紹介します。
竜ヶ岳(鈴鹿)で白い羊を見れるコースの紹介

竜ヶ岳の標高は1099m。
いろんな登山口から入れますが、最もポピュラーなのが宇賀渓谷登山口から入るコース。
ただ、その中でもいろんな登山コースがあり、ここでは僕のおすすめの遠見尾根コースを元に、羊の群れを紹介しますね。
おすすめの遠見尾根コース
遠見尾根コースとはこんな↓感じ。

登山道はしっかり整備されており、滑落するような危険な所もなく、標高差850mを登りきれば、羊の群れに出会えます。
百聞は一見に如かずって事で、次に、2014年5月25日のシロヤシオ大当たり年に登った写真をベースに紹介しますね。
①登山口から遠見尾根を歩く
宇賀渓谷登山口はこんな整備された道から始まります、

10分ぐらい歩くと遠見尾根との分岐に来ますので、そこから遠見尾根を登ります。

しっかり整備された、遠見尾根登山道(樹林帯)をひたすら登る。ここは結構しんどいかも。

一部、こんな↓プチヤセ尾根もありますが、ゆっくり歩けば問題なしです。

②遠見尾根を過ぎるとシロヤシロのトンネルがお出迎え
遠見尾根を登りきると金山尾根との分岐に出ます。

この前後で、まず迎えてくれるのが、シロヤシロのトンネル。
頭の上は一面真っ白で咲き乱れていますよね。

こんな、シロヤシロのトンネルが何回か訪れますよ。

シロヤシロのトンネルでも感動ですが、「羊の群れが見えない」と心配していたら、突然現れます(次に続く)。
③笹原に出ると白い羊の群れは突然現れる
笹原に出ると竜ヶ岳の頂上が見えてきました(ストックの先っぽの山)。

頂上から目を離すと「あっ、白い羊だぁ」。
最初は白い羊がまばらに見えるけど。

だんだん、白い羊が増えてきたぁ。

ますます増えて、まるで白い羊が走っているようですよね。

最後の頂上への登り。だんだんガスってきた(泣)。

頂上に着いたらガスガスだったけど、一瞬のガスの晴れ間から写した写真がこれ↓。

この写真じゃ感動は伝わらないと思うので、インスタの写真ものっけておきますね。
まさしく、白い羊の群れですよね!
でも、白い羊は毎年見れる訳じゃありません。次に、見れる年を紹介しますね。
竜ヶ岳(鈴鹿)で白い羊の群れを見るには「当たり年」と「外れ年」がある
大当たり年は基本的に4年に1回

シロヤシオは5~6月に咲きますが、竜ヶ岳では何年かに一回、一気に咲き乱れ、白い羊の『大当たり年』があります。
逆に、はずれの年も。
ここ10年ぐらいの情報を調査してみると、こんな↓感じ。
- 2014年:◎ 大当たり年
- 2015年:× はずれ年
- 2016年:〇 当たり年
- 2017年:× はずれ年
- 2018年:◎ 大当たり年
- 2019年:× はずれ年
- 2020年:△ 当たりのような、はずれのような年
- 2021年:? 当たり?外れ?もしかして大当たり年?
大当たり年は、ほぼ4年に一回で、羊の群れはオリンピック選手の様です(笑)。
今年(2021年)は、はずれ年のパターンですが、昨年が”当たりのような外れのような年”だったので、もしかしたら大当たり年かも。
シーズンになると、ヤマップやヤマケイで、毎日のように、その日の登山者のシロヤシオ情報を確認することができますので、日程を決める際には、事前調査してください
はずれ年でも、秋は「赤い羊」の群れが見えるよ
シロヤシオは秋になると紅葉し、羊さんは赤に衣替えします。
緑の笹原に点在する「赤い羊の群れ」も登山者には人気の様です。
恥ずかしながら知りませんでしたので、そのインスタの写真をここ↓にアップしておきます。
まとめ
以上、竜ヶ岳(鈴鹿)の白い羊について、おすすめの登山ルートや当たり年も併せて紹介しましたが、いかがでしたか?
今年(2021年)は、はずれ年の可能性もありますが、秋の赤い羊の群れを見に行くのも、いいかもしれません。
コロナ予防をしつつ、白い羊の群れを見に行きましょう。