こんにちは、山キャン情報室 管理人の亀太郎です。
宇宙飛行士の野口聡一さんが乗っている宇宙ステーションの「きぼう」って肉眼で見えるって知ってますか?
でも、いつも見えるわけではなく、見える時間と場所は限られています。
ここでは、宇宙ステーション「きぼう」は日の出前か日没後しか見えないのは、なぜ?なのか、紹介します。
- この記事を書いている人
登山歴:2007年~キャンプ歴:1995年~ - 九州の大学卒業後、愛知県の自動車会社で車体構造の研究に従事する傍ら、1995年からデスクワークのストレス解消にオートキャンプを始める。
2007年からは、「山頂でテント泊をしたい」との単純な発想から、登山を独学で学び(一時期、山岳会に所属)、今はソロテント泊主体に活動中。
そんな経験もふまえ、大手メディアでは取り扱っていないノウハウや小ネタ情報を発信しています。
「きぼう」は約90分で地球を一周
- 宇宙ステーション(ISS)は上の図の様な軌道で約90分で地球を一周しています。
ものすごい速度ですが、これって、この速度で回らないと地球の引力に負けて墜落してしまうから
- 宇宙ステーションの軌道軸は地球の自転軸に対して51.6度傾いています。
- さらに、宇宙ステーションが1周する間に地球も自転しているため、ISSは元の位置には戻らず、地球を1周した後は、どんどん西へずれていきます。
細かい話ですが、地球は完全な球体でないため重力場のひずみや上層大気の抵抗、太陽放射圧などから徐々に軌道がずれていくため、ISSの軌道は毎日違ってきます。
なので、自分の住んでいる上空を通るタイミングは、限られることになるんです。
ちょこっと、難しい話になりましたが、次に、昼間に見えない理由を説明しますね。
昼間は見えない
昼間に見えない理由は、簡単な話で、星が昼間に見えないのと同じ。宇宙ステーションはそれ自体が発光しているわけではありません。
宇宙ステーションは太陽の光を反射して、それが光って見えるわけですが、いくら光っていても、昼間は空が明るすぎて見えません。なので、昼間は、宇宙ステーションが自分の住んでいる上空を通っても見えません。
では、夜中はなぜ夜中でも見えないことがあるんでしょうか?
次に、その理由を説明します。
夜中でも見えないことがある
夜中に宇宙ステーションが上空を通ったらみえるんじゃ?って思われるかもしれませんが、見えません。
その理由も簡単で、上の図の様に、宇宙ステーションが地球の影となり太陽の光が当たらないので、光らない!
それが、夜中に見えない理由です。
じゃぁ、日の出前や日没後ならいつでも見えるかというと、それも間違いです。次に、その理由を説明します。
日の出前・日没後でもみえないことがある
見えるタイミングは、日の出前や日没時で空が暗くなってて、宇宙ステーションに太陽の光が当たる時。
でも、上の図の様に、宇宙ステーションが遠くにある場合は、大気のチリでぼやけて見えないんですよね。
大気がなければ間違いなく見えると思いますが、生物は生きていけませんもんね(笑)。
でも、だんだん、見えるタイミングに近づいてきていますので、次に見えるタイミングを説明します。
見える三つの条件
宇宙ステーション「きぼう」を見るためには、自分の位置から迎角(見上げる角度)30度以上が必要です。
30度以下だと大気のチリでぼやけてしまって厳しいです(広く開けた場所で目のいい人なら20度でも見えるらしい)。
なので、上の図の様に、こんな三つの条件が全てそろった時に見えます。
- 日の出前や日没後の暗い時
- 宇宙ステーションに太陽の光が当たっている時
- さらに30度以上の角度で見上げれる時(真上だとバッチリ!)
最新の観測情報
以上、見えるタイミングを説明しましたが、軌道計算を自分でするって不可能ですよね?
安心してください。
当ブログでは、その最新情報の早見版とその見方を、週に一回、ここに↓アップしていますので、これを読めば誰でも見ることができますよ。
まとめ
以上、宇宙ステーション「きぼう」は日の出前か日没後しか見えないのは、なぜなのか、紹介しましたが、いかがでしたか?
その理由って、分かってみれば、結構簡単な理由ですよね。
ではでは、みんなで、きぼうを見よう(*^^)v